【400Xのある暮らし】1. レッドバロン
ようやく梅雨明けした7月下旬の金曜日に、iPhoneに着信があった。発信先は“レッドバロン”とある。
“あの話かな?“
‘’あの話”、というのは、先日契約したホンダ400Xの納車のことである。
“明日、納車できます。“
ということだった。
2週間前に契約して、それ以降なんの連絡もないので、数日前に「納車はいつになりますか?」という連絡をしたとき、「ナンバーが取れていないので、土曜日は難しいかも。」ということを言っていたので、あきらめかけていたところだったので、良い知らせではある。
この土曜日には納車できるということも契約時に言っていたので、その日の予定は、バイクを受け取りに行くということにしていて、すっかり空けていた。
土曜日に、納車ということは、土曜日・日曜日と新しいバイクに乗れる。
新しいと書いたが、新車ではなく、中古バイクだ。
「明日、バイクぅ取りに来れるっすかぁ?」
「行けますよー。何時からやっていますぅ?」
「10時からやってるっすよー」
「じゃ、10時頃に取りに行きますねー」
「はーい。お待ちしてまーす」
ちょっとタメ口なところが気になるが、少し喜びをかくしながら、平常心でこのようなやりとりをして、電話を切った。
ナンバーの取得でちょっと面倒なことをお願いしていたので、時間がかかったのかもしれない。
面倒なことというのは、愛知県のレッドバロンで購入しながら、住民票のある東京のナンバーを取得してもらうということである。
全国規模のレッドバロンだからできる対応だと思う。
確認していなが、正規ディーラーがこの対応をしてくれるんだろうか?
レッドバロン。いろいろな噂を聞くが、お店によって評価はまちまちなんだろう。
自分のお世話になっているレッドバロンの店員はみんな対応が良い。社内教育、店内教育ができているのだろう。
とは言え、バイク売買のプロ。交渉の席ではそのやりとりの中で、押すところは押す、引くところは引く。お客さんの購入意欲を引き出す話術を垣間見た。若いのに、良くできた店長である。
バイクを購入する人間は、そのバイクが欲しければ、ちょっとでも高くても購入してしまう。という習性を店員は心得ているのだろう。
自分の弱い言葉はこれだ。
「今日決めてもらわないと、最悪、明日売れてしまうかも知れません。」
これが中古車のデメリットだ。新車だと、これを言われることはない。これを言われると、もう他の人に渡したくなくなり、他人に買われるとと損してしまう。という心理が働く。
特に自分なんかは、レッドバロンにとっては良いカモなんだろう。
- 乗りたい車種が決まっている
- すぐに乗りたい
- 条件に見合ったバイクの在庫がある
この3条件が揃ってしまえば、客は購入せざるを得ないだろう。
正にこの3つの条件が揃ってしまったので、購入に踏み切ったのだ。
ただし、高く売りつけられたとか、今回の購入金額が法外に高いとは思っていない。
まぁ、情勢を見れば、妥当な金額だったと思う。店員さんがいろいろ動いてくれたので、このレッドバロンから購入したい。というのもあった。
とにかく、PCXの時もそうだが、気持ち良く購入させてもらった。
オイルリザーブ会員になれば、1回のオイル交換が安い。待たなくて済む。というのがあったり、盗難保険に入ると丈夫な鍵をもらえて、なおかつ、もし盗難された場合も保証してくれる。
前のPCXは、盗難が多い車種で有名だが、一度もその危険を感じることがなかった。
あの青とオレンジの縞々模様のロックシステムが効いているのかも知れない。
また、遠くにツーリングに行った際に故障が発生した場合も、各地のレッドバロンが対応してくれる。というのもすごいシステムである。自分もいつ、東京に戻るかわからないので、東京にもたくさんレッドバロンがあるのは心強い。
そういうことをメリットと感じて、レッドバロンと付き合っている。
レッドバロンの回し者じゃないが、一生懸命お客さんのことを思って、バイクの整備・売買をしてくれていると思う。そう信じたい。
つづく